当社は、これまで進めていたPIM工法による自動車用ターボエンジン部品の技術を応用し、 指先サイズ(外径10mm、翼部先端厚み0.16mm)のタービン動翼を使用環境温度1000℃近 くまで耐えうるインコネル713C(ニッケル基超合金)での製品化に成功致しました。 用途として、マイクロガスタービン(MGT)・ウルトラマイクロガスタービン(UMGT)等の「小 型軽量・大出力の電源」への展開が期待しています。 ガスタービン本体が手のひらサイズ、1kg 程の軽量、更に単三乾電池サイズのユニットなど の検討も開始され、これらの超小型ガスタービンが実用化されれば、家庭や事業所用などの 超小型発電機や自立型ロボット、超高速飛行可能なドローンなど、様々な分野への応用が可 能となります。 当社は今後大幅に拡大が予測される自動車の電動化(HEV・PHEV・EV・FCV)や鉄道車両に必須となるSi3N4放熱板及び絶縁板において、当社PIM 工法において初めて以下の基本特性をクリアしました。 ・厚さ :0.32mm±0.15 ・曲げ強度 :700Mpa以上 ・熱伝導率 :70w/mk以上 パワーデバイスに必要とされるセラミックス等の絶縁基板は、絶縁性のみならず、放熱に必要な高い熱伝導率と応力歪みや衝撃に耐えられる高い機械特性が要求されます。 この度、本来のSi3N4が持つ、熱伝導率約30w/mk を70w/mk 以上に高めることが可能な新材料を自社で開発、二律背反(熱伝導率を高めると強度が不足)する曲げ強度の双方を両立、併せて0.32mmという薄肉の焼結体の開発に成功しました。 本件は大手自動車メーカー及び電動車部品メーカーからの正式な試作依頼に基づく、顧客での評価結果になります。今後は次世代電動車搭載に向け、顧客との連携をより一層強化し、商品化を加速させて参ります。 当社は高性能チタン合金用バインダーの技術確立に成功し、ウエアラブルデバイス向けチタン合金フィードストック(以下FS)の販売を開始しました。 注)FSとは、バインダー(成形助剤)とチタン粉末を8:2で混合した成形材料です。 チタンは軽い・強い・耐食性に優れる半面、切削等の従来工法による加工が困難であり、難削材に分類される金属です。チタンは軽く肌に優しい点などからウエアラブルデバイス等への活用が急速に進んでいます。 予てから世界最大手のウエアラブルデバイスを手掛けるメーカーより依頼のあったチタン合金用FSを同製品を製造する米国メーカーに独占販売することになりました。 このように加工の難しい金属でありながら、アテクトの高性能バインダーとMIM工法により、ニアネットシェイプでの複雑3次元構造体を作ることが可能です。また、2次加工により、鏡面仕上げも可能となります。 チタンには様々な種類があり、JIS1種~4種までの純チタンやアルミニウム、バナジウムを添加したチタン合金があり、その用途によって使い分けられていますが通常のMIMバインダーでは用途によって使い分けるチタンの種類に合わせた製造ができないという問題がありました。 アテクトのチタン用バインダー又はFSを用いることにより、焼結体に含まれる酸素、炭素などの含有量を焼結条件によってコントロールすることが可能となり、様々な種類のチタン焼結体を製造することができます。 今後は自社チタン製品焼結体の販売と並行して拡販活動を加速させて参ります。 当該製品は糸道として使われるので、耐磨耗性、摺動性を考慮して素材はジルコニアを採用しています。ジルコニアセラミックスは、エンジニアリングセラミックスの中で、1番強度と靭性が高いセラミックスである。(常温時) 従来は不可能とされていた刃物類にも利用されたりしています。優れた機械的特性を特徴として、アルミナと比較して高強度、高靱性となっている。熱伝導率が、他のセラミックスに比べ1/10以下と小さい特徴もある。ジルコニアは非常に硬い為、切削加工を行うと刃物の磨耗が早くなったり、加工時間が長くなるので加工コストが高くなる。 このような課題を解決するには、ニアネットシェイプで加工できるCIM工法が最適であるので採用された。 表面上は分からないが、異材質を交互に成形した際に材料を融合させ、次いで脱脂焼結を行いここでも異なる金属を融合させた焼結体である。材質の順番は、非磁性材料、磁性材料、非磁性材料、磁性材料と順に並んでいる。気になるのは、界面の結合状態になるが、引張り試験を行っても界面から伸びたり、破断したりすることはない。 これまで難しかったこのプロセスの改善が、PIM工法により実現できるようになりました。 PIM技術により、2つの部品を別々に成形し、焼結前に組み合わせ、同時焼結することで一体化が可能になります。

エンドプレートの事例はこちらをご参照ください。

バルブシートに求められる要求事項として、気密性の維持、熱を逃がす為の熱伝導性、過酷な使用環境下でも強度が維持できること、高温・高負荷の状態でも磨耗しないこと等があげられます。 SUS420J2はマルテンサイト系ステンレスで、熱処理(焼入・焼もどし)により、高強度、高硬度を得られることから、刃物、ノズル、バルブなどに使われています。 MIM工法で作られた焼結体は、溶製材と同じ特性を持っていることから熱処理等のあらゆる2次加工に対応できます。 電磁弁の中に入る部品で強度と耐熱性を必要とする。耐熱性樹脂では強度不足のため、ステンレス材の適用が検討されました。 肉厚が0.6mmと薄いために、ロストワックスと切削加工では対応できないので、弊社MIM工法が適用されました。 ハンディータイプの印字機に使われる部品で、摺動を繰り返します。 従来は、プラスチックで製造されていたが、高い強度も機能として必要になったため、ステンレス材が検討されました。 ステンレス材を加工できる方法を検討した結果、1.オール切削、2.ロストワックス+切削が候補にあがったが、難削材のステンレスを1,000個/lot加工するのは、現実的でないために2次加工を不要とする弊社MIM工法が採用されました。 12方向スライドの超精密金型を製作してバリのない焼結体を作りました。 結果的に翼のどの部分を取っても寸法と密度はほぼ同じなので、バランス調整を必要とする2次加工を不要とすることが実現可能。 このように、寸法精度等に優れた焼結体を作れる理由は、材料開発力、金型製造技術、射出成形技術、脱脂焼結技術の4つを活かしているからです。この技術を応用して、高精度歯車関係の部品を量産しています。 自動車などのエンジンで利用されるノズルベーンは、今後さらに低燃費・高性能を求められる領域において、より高いエンジンの燃焼温度に耐えうることが必要になります。 PIM工法の場合、これまでは実現が難しかったより耐熱強度の高い合金を高精度・低コストで量産することができ、今後高まっていく自動車の高性能化にも十分に対応することができます。

ノズルベーンの事例はこちらからご参照ください。

今後大幅に拡大が予測される自動車の電動化(HEV・PHEV ・EV・FCV)や鉄道車両に必須となるSi3N4放熱板及び絶縁板において、当社 PIM工法において初めて以下の基本特性をクリアしました。

厚さ0.32mm±0.15
曲げ強度700Mpa 以上
熱伝導率70w/mk 以上

パワーデバイスに必要とされるセラミックス等の絶縁基板は、絶縁性のみならず、放熱に必要な高い熱伝導率と応力歪みや衝撃に耐えられる高い機械特性が要求されます。

この度、本来のSi3N4基板が持つ、熱伝導率約30w/mkを70w/mk以上に高めることが可能な新材料を自社で開発、二律背反(熱伝導率を高めると強度が不足)する曲げ強度の双方を両立、併せて0.32mmという薄肉の焼結体の開発に成功しました。

フィードストックとは、atect Full-Mould Binder(成形助剤)と、目的とする金属粉末、セラミックス粉末を混合した成形材料です。

素材と特徴について

フィードストックとは、atect Full-Mould Binder(成形助剤)と、目的とする金属粉末、セラミックス粉末を混合した成形材料です。

素材と特徴について

atect Full-Mould Binderは、ポリマーとワックスから構成される有機バインダーで、成形助剤として使用します。 製品の種類として6種類用意しています。

素材と特徴について